編集者メッセージページ

  • とっても文学的な物語ですね。
    小説の第1章を読んだときのような感覚で、すごく身につまされるというか…
    自分の身の振り方を考えさせられる作品です。

    都会の輝きを知るにつれて故郷がどんどん小さく見えていって、
    ひどくつまらないものに見えてしまう感覚。
    進学や就職を機に都会に出てきたひとは、みんな大なり小なり共感できるものだと思います。

    でもいつかその小さな故郷の大きな懐に抱かれたくなって…
    主人公がどんなキッカケでポジティブに故郷を振り返ることができるようになるのか、
    第2章・第3章が楽しみになる作りだと感じました。

    最後にお父さんの独白で終わる演出がとってもニクいですね!
    ぜひこの続きも読んでみたいです。

    まだ1作品しか読んでいないですけど、
    青木さんはしっかりテーマ性を持って作品制作に取り組める作家さんなのではないかと感じました。

    もしよければ、より多くの読者に青木さんの作品をお届けするお手伝いをさせてもらえたら嬉しいです。
    よろしくご検討ください!

    2021/08/20 21:28
  • ご投稿ありがとうございました!

    キャラクターの心情の機微をとらえた、繊細な表情を作られているのが大変すばらしいなと思いました!
    1P目から主人公の表情に引き込まれて、「なんで主人公はこんな顔をしているんだろう」と気になってページをめくってみたくなりますね!

    コマ割りも素直で、とても読みやすかった……と言いたいところなのですが、個人的には4段にコマを割るのは少し多いかな…とも思いました。

    それから、フキダシの配置について。読者さんの目線はフキダシを追うように動きますので、逆を言えばフキダシの置き方で目線を誘導できることを意識されてみてらもっと良くなるかと思いました!
    ページ当たりのフキダシの置き方はなるべくS字を意識して、視線をスムーズ人動かせるようにしたり、大事な絵、見せたい表情をフキダシで挟んだり…といった感じです!

    もう一つ、気になった箇所が、歳を取ったお父さんについて。老いの演出であるのはわかりますが、髪が一気に真っ白になっていたので、別人のように見えてしまうと思いました。「白髪が増えた」程度で抑えて、白髪以外のところで老いを表現できるとさらに良いかなと思いました!

    さて、いろいろ書かせていただきましたが、もしご縁をいただければ一緒に作品作りをしたいなと思っております。よろしくお願いいたします。

    2021/08/20 17:09
  • まずはご投稿ありがとうございます!!
    青木ミズさんは人の感情の動きを描く力がとてもある!と感じました。
    モノローグの使い方もそうなのですが、特に表情で感情の動きを見せることを意識されているのが分かります。
    最初のページの主人公の輝きはありながらも濁った目つき、次のページでのキラキラと光っているような目…キャラクターが現実にいるかのような感覚を受けました。
    また、動きに関しても気を配ってらっしゃるのが伝わってきました。新天地やなにかに圧倒されているときは見上げるような仕草をしているとか、逆に田舎に戻ってきたときは父親への視線が下を向いているなどが徹底されていましたね。キャラクターの動きがどのように読者に作用するのか考えていらっしゃる証拠だと思います。
    ストーリーについてですが、田舎を出ることの寂しさ・悲しさ、都会という大海に出てからの挫折など、読者の心も動かせるよう訴えかけるメッセージ性に強く惹かれました。
    個人的には最後のシーン、どんなに後ろ髪を引かれようと、大海原へ出るためには田舎(家族)との決別は不可欠だ、ということを示したいのだろうな、と解釈させていただきました。
    ぜひともこれからの作品づくりをご一緒にさせていただきたいです!
    担当希望を出させていただきます。どうぞよろしくお願いします!

    2021/07/22 12:56
  • 主人公の目がとても良いと思いました!特に3~4Pの目の描き込みは素晴らしいですね。ところどころ三白眼になったりもしているのですが、基本はこの目のクオリティを維持できると画面のクオリティが大きく変わると思います。他のキャラクターもこの目のクオリティがあると最高ですね。

    「東京に出てから父が小さく見えるようになった」というお話も、上京を経験した人なら共感してしまうお話だなと思っていて、僕自身田舎の出身なので感情移入して読んでしまいました。“故郷”という題材を切ない切り口で描いていて素敵だと思います。

    ただ、最後ちょっと父を切り捨てた感じの見え方になっているので、青木さんが伝えたかったことが正しく伝わっているかは相談の余地があるかなと思いました。「主人公がどう変化したか」が読み切りの最重要ポイントなので、最後の見え方に関しては読者にとってマイナスに見えない形にまとめられるとより作品の価値が上がるように思います。

    そしてもう1点。青木さんはコマ割りがとても読みやすくて、それは今後大きな武器になると思っているんですが、驚かせるべきポイントで驚かせ切れてないのが少しもったいないと思いました。

    具体的に言うと
    P.8の「…東京に行きたい」のシーン
    P.23の天才の提出した課題を見てしまうシーン
    です。

    どちらも読者を驚かせようという狙いがあるのが良いと思っていて、「…東京に行きたい」に関してはキャラの前提がもう少しあるとさらに良かったなと思いました。現状この決断があまり大きなものに見えなかったので、故郷に対してどういう気持ちがあるのかをもう少し見せておいていただけるとさらに良かったです。

    たとえば『ダイヤのA』の3話目をイメージしてもらうと分かりやすいんですが、この回は主人公の沢村が中学の野球部の仲間を置いて東京の強豪校に進学する決断をするお話で、このお話の中で沢村の決断はとても大きく見えます。それはやっぱり簡単に故郷を捨てられない理由(=仲間の存在)をちゃんと描いていたからだと思います。今回の作品で言えば、父子家庭である状況とかを序盤でもっと強調しておいてもらえれば、主人公の決断にさらに驚けたと思います。

    そしてP.23の方について。こちらについては、見た時に何に驚いているのか分からないのがもったいないと思いました。最初は「成績とか単位の結果が出されてるのかな?」と思って読んで、その次のページを読んで違うことをようやく理解できた感じです。つまり、主人公は驚いているけど読者としてはワンテンポ遅れて驚かなければならない感じでした。読者は主人公目線で読むので、できれば驚くタイミングは合わせたほうが良いと思います。これは張り出された紙の内容をちゃんと描く事や、その前のくだりで人が集まって「これ、○○が書いたやつらしいぜ」的なフリを入れれば解決できると思いました。

    長くなってしまいましたが、「狙ったポイントで読者をちゃんと驚かせられるように」を意識すると、青木さんはもう一段上の作品が描けると思います。

    ネームの読みやすさ、キャラクターの表情力などは高いレベルにあると思いますので、ぜひ一度お話を聞かせていただけると嬉しいです。よろしくお願いいたします!

    2021/07/21 19:24
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