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最新話公開 2019年09月14日 第1話公開 2019年09月14日

宇宙から来た女の子と恋愛実験するラブコメディ。男性誌に挑戦してみたく描いたネームです。よかったらアドバイスください。

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  • ご投稿ありがとうございます!
    今、男性誌の漫画編集ではないのですが、「俺だって恋がしたい…!」「青春がしたい…!」を枕に向かって叫ぶくだりや「恋愛だけじゃなくて、人間にも向いてないみたいだな」というモノローグなど、読んでいて胸を揺さぶられるようなシーンが個人的にとてもいっぱいのネームでしたので、自分の経験なりの男性漫画誌と女性漫画誌の違いのようなものも考察しつつコメントさせてください。

    男性向けのラブコメで重要なのは、女性キャラのビジュアルが魅力的か以上に、まず主人公の男性キャラのほうに同性である男性読者がいかに共感できるかだと思います。そういう意味では、好感の持ちようがない反社会的なキャラとはまた別のベクトルで、スペックの高すぎるキャラも隙がなさずぎて男性読者の共感を得づらくなる傾向にあるようですが、冒頭に綴られる帆多の健気さと表裏一体の残念さが、男性読者が自分と帆多という主人公に不一致を感じさせないようなつくりになっていて、そこはバッチリなラブコメだというのが確かに伝わってきました。

    もう一つ男性向けのラブコメで考えたときに重要なのが、読者の自分が女性にされたら嬉しいこと・言われたらドキドキすることをストーリーにいかに描けているかだと思います。
    それは少女漫画のラブコメが、壁ドンに代表されるようなかっこいい男性からされたら胸が思わずキュンとするシチュエーションなどをいかに描けているかが大事なのと同じ原理でしょうか。
    今のネームだと一番印象に残るのは帆多と奏多(たまに叶多になっているような?)の双子の兄弟の絆を描いたパートのような気がしますので、女性誌の漫画編集としては2人の不器用な兄弟愛にものすごくグッとくるところがあるのですが、一方で男性漫画誌を購読する人は自分が帆多に感情移入して読んだときに、翠星人の少女にされて嬉しいエピソードのほうを早くもっと読みたいのでは?とも思います。

    全体的な構想をうかがえたわけではないですが、設定という荷物をもっと軽くしたほうが、主要の4人のキャラがその分身軽になれてもっといきいきと動き出してくる、山科さんなら設定を軽くしても絵の魅力やモノローグの強さなどで十分読み応えのあるストーリーにできるのではとも推察しました。

    女性誌でも男性誌でも大人向けでも少年少女向けでも、漫画媒体での連載を目指されるにあたって、山科さんがすでにお持ちの才気にその媒体の勝手知ったるくらいの担当編集のサポートが付いたら、個性と大衆性が両立した傑作が立ち上げられる予感がします!

    2019/09/19 01:35

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