編集者メッセージページ
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……ふう。と本作に出てくる御者の気持ちに激しくシンクロしました。すばらしいです!
と、ただテカテカになりましたとだけ伝えても仕方がないので、もったいない点を指摘させていただきます。
せっかく冒頭で示した「呪い」を解いていく道筋が具体的に示されていない気がするのです。
いや、姫様が手をかえ品をかえ溺愛することで、騎士の「呪い」はほぐれていくのだろうとはわかるのですが、それではすでに多く先行している溺愛ものエンタメに勝てないと思うのです。
騎士が姫様に一方的に憧れ続け、それでも絶対に届かないと思い込んでいるという「呪い」。
それを解いていく方法は、おそらく、姫様がなぜ騎士をこんなに好きになってしまったのか、その原因と密接にからむところだと思います。
そのあたりを読者に開示し、物語を楽しむ「タテ筋」として提示できれば、商業連載に耐えうるものとして期待できるのではないでしょうか。
この2人の行き着く先を、こんな新しいタイプの物語にしてみたい。
そうした「作者としての欲望」のもと、この企画を再構成してみるお考えがあるのでしたら、一度お話をうかがえれば幸いです。2022/08/14 21:35