編集者メッセージページ

  • ご投稿ありがとうございます!
    一生懸命描かれた作品は、どんなジャンルでも作者の人柄が物語から透けて見えると思っているのですが、「20年が終わる前に」は読みながらお会いしたことのないほなかさくさんの人のよさが伝わってくるような気がしました。

    たくさんのアイデアをお持ちなこともこの一作品でよくわかる分、設定が過多なお話だとも思いました。
    たとえば、1時間で初対面の30人と2分ずつ会話しても、おそらく後でほとんどの人の顔すら思い出せないはずです。ただ、その1時間で会う人数が3人で20分ずつ会話できるのなら、会話の内容次第で3人ともいつまでも覚えていられるはずだとも思います。
    作者や担当編集者にとっては毎日のように顔を突き合わせている自分の漫画も、読者にとっては初対面の存在です。設定が多い漫画というのは、初対面の人に一度に大勢で挨拶しにいくようなものだという感覚が、この仕事をしていてあります。

    初対面の読者の印象に残る作品にする手段として、どんなジャンルでも設定やページ数をあえておさえることはとても有効な手段になりえます。
    いつも長編になるというタグも付けていらっしゃいますし、1つの話の中で設定は3つまでにする・ページ数は16ページにおさえるなど、描き出す前に約束事を決めて、そこに入らないものは削るという引き算をしながら漫画を作ってみてもいいのではないでしょうか。

    2019/10/31 00:21

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