散りばめられている要素が何の意味を持つのか判然としなかったりしますが、セリフ力と演出力がひたすら高くて面白かったです！

期待感のある設定だと思いました！ ゼウスが今後どうなっていくかまんまと気になってしまいましたので、もう少し長めのお話、かつわかりやすい展開を読んでみたいです。

主人公の内面が丁寧に追われていて読みやすかったです！ グルメ漫画として考えるなら、かつ丼は山場でしっかり見せてほしかったですね…！　あと食べた時のリアクションも気になります。

しびれました…！ 設定上気になるところはいくつかありますが、圧倒的にかっこいい（こわい）演出、テンポのよい展開、わかりやすいキャラクター、素晴らしいと思います。とにかく一度お会いしてお話しさせていただければと…！

メガネ戦争、っていいですね！ キャッチーですし、着眼としておもしろいと思いました。作品の紹介文でご自身が 何だこれ？ とおっしゃってる通り、なんの漫画かよくわからないのがもったいないです。途中ギャグっぽくもあるんですが、メガネの真面目な話に紙数を割いたりしてて、つかみどころがない。どう読ませたいのか、どういう形でウケたいのか、1シーンずつ狙いをもって描くといいと思います。

描きたいシーンを思い切り描いてみた！ という感じで、とてもよく描けていると思います。キャラクターの情報が少ないために、「よく知らない人のドラマ」になっていて実はまったく泣けないので、もったいないと思いました。

キャラクターが生き生き動いていていいですね！ 主人公と同じく、読みながら黒崎さんにはとても好感がもてました！ ただ、登場する親のことを「クソ」「バカ」と断じることで奥行きがなくなってしまっていると感じました。その辺りを丁寧に描くことは、こういったモチーフを選ぶとどうしても避けられなくなってしまいますので、描く上でのスタンスをきっちり決めたほうがいいと思います。

戦争中で戦闘中なのに浮気相手のことがバレるかバレないか、というのが焦点になる仕掛けがおもしろいと思いました！ その焦点に向かうまでに、戦闘にシリアスさを感じられるとより状況と主人公の心情のギャップが際立っておもしろいと思います。窓枠の現場に向かいつつなんとか隠そうとしたり、みたいなくだりが続いてもう１〜２ネタやりとりがあるとさらにおもしろくなるのではないでしょうか。あとは浮気相手がもっと可愛いといいですね…！ 独特なキャラクター造形ですが、何人かでわちゃわちゃ楽しげなやりとりになっているのはとてもいいと思いますし、なにより大ネタ小ネタ含めてアイデアが素晴らしかったです！

描かれている絵の方向性がいいですね！ 可愛らしいですし、「手を揉むな！」っていう体感のこもった細かなアイデアはとてもいいと思います。ワンシーンのアイデアだけでなく、1話にしないといけないとなると、いまよりもずっと考えるべきことは増えると思います。どういうものが描きたいのか、ぜひお話をお聞きしてみたいです。

めちゃめちゃ完成度が高い漫画だと思いました！

なんといっても入りが素晴らしいですね。１コマ目のうるうるした瞳の少年がサムネイルで見えた瞬間からすでに面白そうに思えましたし、悪魔が出てくるファンタジー活劇を期待してワクワクしました。

…その期待は見事に裏切られたわけですが、気持ちのいいハシゴの外され方でした。読み手の気分をぶん回す手際が見事です。

そして田沼さんの最大の美点は絵の情報量がとても多いことです。短めのページ数ながら、満足度が高い短編に仕上げられている理由になっていると思います。入りの良さもそうですし、P１７／１コマ目のくしゃくしゃにされてるシーンなんかは、わかりやすく発揮されているんじゃないでしょうか。…いや本当に、人物一人一人がすごくちゃんと演技していて、画面から心地よさみがビシビシ出ていてすごいです。

あと食べ物はいいですよね。とにかく食べ物はいいと思います。もっと食べ物を、ぜひ！