DAYS NEOへの投稿ありがとうございます！

以前Twitterで拝見した時も「余命アイドル」というアイディアの尖り方に痺れた覚えがあります…インパクトの強い題材の面白さもさることながら、今際四季というキャラクターが大変魅力的でした！
ぶりっこアイドルモードと口も態度も悪い中にどこか冷めたものが見える素顔のギャップ、余命僅かな自分自身をセルフプロデュースする強かさを持ちつつ、それでいて自分の死に怯える年相応な弱さも当然持っていて…と一人の人間としてのキャラクターを描き魅せるのがとても上手だなと思いました。…それだけに、天使というキャラクターがそういう存在で、何を考えているのかもう少しわかりやすく描写できればよりこの四季と天使二人の物語を面白いものに出来るのではないかと思います。

また、セリフでシーンのドラマ性を説明しすぎてしまう傾向がややあるように感じました。その結果、「本当の私は…その横で擦り減っていく～『死』が怖いと…泣きじゃくってる…」「置き去りにしないで‼こんな冷たい…灰色の…東京…っ‼」など詩や小説をそのままキャラクターに喋らせたように、セリフが芝居がかって嘘くさくなってしまった場面があるのがとても惜しいです…
「余命アイドル」という題材や53pのような劇的な絵など、読者の心に引っかかる棘のようなものを生み出すのがとても上手な方と拝察しますが、セリフに関してはその試みがくどさに繋がってしまっている印象です。ここぞというところで使えれば極めて効果的な演出に繋がるので、加減の調節だけ意識してみると良いかと思います。

改善の余地はありつつも、全体的な実力の高さと読者を楽しませようという意志が感じられる優れた作品だと思いました。さりい・Ｂさんの強みを活かした他の作品もぜひ拝見したいです！担当希望を出させて頂きますので、何卒よろしくお願いいたします。