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神様にだって祈らない

志風きよ

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★1 300

最新話公開 2023年10月31日 第1話公開 2023年10月31日

2019年作成のネームです。

担当決定済み

もくじ

  • 第1話

    公開日:2023年10月31日

    ★0

編集者メッセージ(新着)

  • 本作までの一連の投稿作、面白く拝読しております!
    デビュー済みなのも深く納得できる、華のある表現とサービス精神に感銘を受けています。
    おそらく、しっかりとキャラクター設定を作り込み、自分の中でしっかりそのキャラクターの「面白いところ」が腑に落ちたところで描きはじめておるのだと推察します。
    こういう持ち味はぜひこの先も伸ばしていただければと存じます。

    ですが、本作がペン入れされ掲載されたらそのまま連載化して売れる本になるか……というと、当方はそうは思えていないのも事実で、「アドバイス希望」タグに対応して以下少しそのあたりを記します。

    まず、「入り」が詰め込みすぎです。キャラクターのことを知ってもらいたいという作者の願いが前面に出すぎているので、まだキャラクターを好きになっていない初見の読者は、「この作品を楽しむために覚えなければいけない情報が何だか多すぎるよ……」と感じてしまうのではないかと。
    オープニングは「設定の説明」ではなく、「キャラクターを動かす」ことで、漫画の面白がらせどころ、あるいは読み筋を早期に読者に伝えるようにすべきです。
    本作では、おそらく借金取りが来ているが主人公には金策のアテがある、だから口説かれても応じないのだ、という構図をちゃんと見せるべきではないかと。
    そうすることで、たとえば聖職者試験に落ちたことで金策のアテが潰えた、借金取りも約束を破った、進退窮まった……ということでクライマックスに至る危機の演出ができるのではないでしょうか。

    そして、詰めすぎということではキャラも多すぎです。カレンという女子がツッコミ役として楽しく動いていることで、逆に主人公たちに生きる道を示してくれたマリアという重要キャラクターの存在感が消えてしまいました。
    そのせいで、教会に肩入れする主人公たちの理由付けも薄れてしまっています。

    そして一番もったいなかったのが、「主人公に何をさせたいのか」が実はブレていることです。
    「戦うために」というタンカは超かっこよかったのですが、それで主人公が本作でやった行動は、単なる暴力の行使でしかありませんでした。何年も教会にいて「戦う」ための知恵を積み重ねてきたのではなかったのか……と当方はがっかりしました。

    そして(読み方によっては)男に泣きついて解決、という展開に、「戦う」要素はあるかというと、そんなに多くはないと思う読者もいると予測します。

    つまり、主人公が本作で「戦う」というせっかく考えたキーワードに即してどんなことをしてくれるのか、一貫した見え方が少ないように映るのです。

    キャラクター設定の先に、「この漫画において、その設定のもとでどんな行動を一貫させることで読者を感動させるのか」というところまで練ってくだされば……と感じました。

    最初に申したように志風様には作家としての資質は強く感じているもので、どこかでキャラクター作りから話せるような場があれば嬉しいです。
    いずえにせよ、力作のご投稿に感謝申し上げます!

    2023/11/04 00:30

編集者メッセージ(いいね)

  • 本作までの一連の投稿作、面白く拝読しております!
    デビュー済みなのも深く納得できる、華のある表現とサービス精神に感銘を受けています。
    おそらく、しっかりとキャラクター設定を作り込み、自分の中でしっかりそのキャラクターの「面白いところ」が腑に落ちたところで描きはじめておるのだと推察します。
    こういう持ち味はぜひこの先も伸ばしていただければと存じます。

    ですが、本作がペン入れされ掲載されたらそのまま連載化して売れる本になるか……というと、当方はそうは思えていないのも事実で、「アドバイス希望」タグに対応して以下少しそのあたりを記します。

    まず、「入り」が詰め込みすぎです。キャラクターのことを知ってもらいたいという作者の願いが前面に出すぎているので、まだキャラクターを好きになっていない初見の読者は、「この作品を楽しむために覚えなければいけない情報が何だか多すぎるよ……」と感じてしまうのではないかと。
    オープニングは「設定の説明」ではなく、「キャラクターを動かす」ことで、漫画の面白がらせどころ、あるいは読み筋を早期に読者に伝えるようにすべきです。
    本作では、おそらく借金取りが来ているが主人公には金策のアテがある、だから口説かれても応じないのだ、という構図をちゃんと見せるべきではないかと。
    そうすることで、たとえば聖職者試験に落ちたことで金策のアテが潰えた、借金取りも約束を破った、進退窮まった……ということでクライマックスに至る危機の演出ができるのではないでしょうか。

    そして、詰めすぎということではキャラも多すぎです。カレンという女子がツッコミ役として楽しく動いていることで、逆に主人公たちに生きる道を示してくれたマリアという重要キャラクターの存在感が消えてしまいました。
    そのせいで、教会に肩入れする主人公たちの理由付けも薄れてしまっています。

    そして一番もったいなかったのが、「主人公に何をさせたいのか」が実はブレていることです。
    「戦うために」というタンカは超かっこよかったのですが、それで主人公が本作でやった行動は、単なる暴力の行使でしかありませんでした。何年も教会にいて「戦う」ための知恵を積み重ねてきたのではなかったのか……と当方はがっかりしました。

    そして(読み方によっては)男に泣きついて解決、という展開に、「戦う」要素はあるかというと、そんなに多くはないと思う読者もいると予測します。

    つまり、主人公が本作で「戦う」というせっかく考えたキーワードに即してどんなことをしてくれるのか、一貫した見え方が少ないように映るのです。

    キャラクター設定の先に、「この漫画において、その設定のもとでどんな行動を一貫させることで読者を感動させるのか」というところまで練ってくだされば……と感じました。

    最初に申したように志風様には作家としての資質は強く感じているもので、どこかでキャラクター作りから話せるような場があれば嬉しいです。
    いずえにせよ、力作のご投稿に感謝申し上げます!

    2023/11/04 00:30

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