ちゃんとテーマや描きたいことを意識して描いていらっしゃるのは感じたのですが、これ、男の子が読みたい作品？女の子が読みたい作品？それともちゃんと性別によらない作品としてすごく意識された作品？っていう部分がストンと落ちない感じがしました。

これは私の個人的な意見ですが、マンガは「人が抱いている欲」に非常にコミットするエンタメ媒体ですゆえ、読者の性別に基づいて、マンガに求めているキャラクター性や、いいなと思うポイントが違ってくる傾向があります。もちろん、性別関係なく楽しめる作品もありますが、それはそこを非常に強く意識してつくられている作品です。

今回、男の子である主人公の素直な感情をそのまま描き出しているのに対して、作品全体の描きだし方や感情ポイントの置き方は女性向け漫画調。ゆえに、なんとなくどっちつかずで楽しみきれない感じがありました。

あくまで個人的な意見ですので「そういう考え方は違う！」という風にあのさんが思われるかもしれませんが、、女性向け漫画調で男の子を主人公にして作品をつくる場合は、「男の子の中にこんな感情があるのか、それは私達とは違うな、もしくは私達と同じだな」みたいな感情で女性読者が主人公の気持ちを追えるようなつくりで描き出すともっと読みやすくなるかなと思いました。