トイレの女神様へのメッセージ

ネームとはいえ必要な情報はしっかりと盛り込み、セリフも絵も必要十分。
お手本のように、本当に読みやすいネームですね…舌を巻きます。

シチュエーション漫画としては、わりとありがちな設定ですが、女神さまの拝金主義的なキャラが面白かったです。稼いだお金を何に使うのかが気になるところ。能力は別に神様じゃなくてもよかったかな、と思える程度のものだったので、展開がこじんまりとしてしまったのは残念です。

あとは女神さまが「何ができて、何ができないか」を最初に提示しておいたほうがよいかもしれません。体が透けるけど、お金は触れる。動物と意思疎通が可能で、携帯電話で語りかけることができる能力…羅列してみると結構万能でいろいろできてしまうので「まあ、なんだかんだで助かるでしょ」という安心感をもって読んでしまいました。例えるなら遭難したけど、隣に４次元ポケットの状態が万全のドラえもんがいるような状況です。女神さまの能力を限定的にしてみるといいかもしれませんね。本当にくだらないなんの役にも立たないような能力で、なんとか脱出する方法をドタバタと２人（？）で模索する展開が見たかったです。

バールのようなもののような友人へのメッセージ

絵柄が丁寧で、とても読みやすい作品でした。

短いページながらも、２人の人生をのぞき見たという充実感が得られました。バールのような友人が本当にいいやつで、最後、主人公が救われてよかったです。

一方でコマが少し詰まりすぎている印象もあるので、もう少しゆったりとコマを割って、画面にメリハリのきいた長編も読んでみたいですね。それでも短いページにこれだけ詰め込んでいるのに、読みやすいのはスゴイと思います！