【あらすじ】
　お見合い相手が仮面をつけた男だったことをキッカケに、お互い仮面をつけたまま結婚生活を送る夫婦。
　夫婦はお互いの笑った顔も、怒った顔も見た事がなかった。
　夫は会社での会話をキッカケに妻の仮面を外そうとするが、「恥ずかしい」と拒まれる。
　同時に妻も仮面を取るか取るまいか、それぞれ一人悩む夜を送っていた。
　翌朝。目を覚まし、リビングに入ると夫が仮面を脱ぎ、ドミノマスクを付けている。
　未だ完全には伺えないが、以前よりもその顔の表情は分かるようになっていた。
　夫は「君の分も用意したんだけど」とドミノマスクを妻に差し出す。
　妻はドミノマスクを装着し、笑顔を浮かべるのであった。