Take with meへのメッセージ

地獄一丁目様

この度はご投稿ありがとうございます。

トーンを使わず繊細な筆致での仕上げに惹き込まれました。
しっとりと仄暗い、けれど甘酸っぱい記憶の質感を視覚的に描き出す力が
あると思いますので、ぜひ大事に育てて伸ばしていっていただきたいです。

加えて、漫画としての「わかりやすさ」を獲得できると
読者さんがしっかりとついてきてくれると思います。

たとえば、2ページ目に「聖君」の名前が初登場しますが、
1ページ目に「聖君」と書いてくれるといいかなと思います。
パッと見て、ケーキの中から出てきた「かつての同級生」が
「特定の一人がいっぱい出てきた」のか、
「不特定多数の同級生たちが出てきた」のかわからないためです。

聖君という一人がわらわらと出てきたと説明があれば
主人公と彼の物語であると読み手も心構えができますが、
色々な同級生だと誤解して読み始めると
「かつて主人公をいじめていた同級生たちかな？」とか
「坊主の子だらけだ…野球部の思い出の話かな？」など推測を立て、
次のページで自分の勘違いを修正する無意識のストレスがかかります。

1ページ目の絵面にしっかりとインパクトがあるので、
物語の方向性も示せる「掴み」としても活かせるとさらに強いです！

また、モノローグも絵と被って少々読みづらさもあります。
長方形のモノローグフキダシで囲うか、文字の白フチを太くするなど、
些細な工夫でも読みやすさがぐんと増すので、ぜひご検討ください。

翼の生えた聖君の来訪後も、出来事の時系列、
経緯の推理ができるような示唆するアイテムをより丁寧に
提示できると、読者さんの想像を掻き立てると思います…！

お持ちの雰囲気の独自性がすばらしいので、
わかりやすさも追求いただき、ぜひ多くの読者さんを虜にしてください。
今後の作品も心待ちにしております。頑張ってくださいませ！

コミック アース・スターY口拝