優しいタッチの絵柄で読者を油断させておいてからの、
不穏な空気感が上手いですね！
小さな女の子が「今度いつあのお姉ちゃんと遊ぶの？」
と笑顔で聞くところから引き込まれました。
なんてことない日常っぽい風景を表現し、そこに違和感を感じさせるのは素晴らしいです。


また、幸せ⇒不幸⇒超幸せ⇒超不幸せというトーンをテンポよく見せていて
「このままどうなっちゃうの？！」とワクワクして拝見しました。


基本的にすごくいいお話を読んだなぁという感想なのですが
１点だけワガママを言わせてください。
「幸せ、だけど認めたくない」という山本さんの感情描写を
しっかり描かれているのですが、

情事のシーンだけは勇み足になっていたので
もっと読者を焦らしてほしいなあと思いました・・・・！
誰かに抱き締めてほしかった、という願いが
ついにかなった瞬間なので、言葉はなく表情だけでも。
山本さんの頑なさがほぐれていく様子をじんわ～り見せていくことで
読者のほうでも喜びを分かち合い、共に泣きたかったです！！！