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  • ご投稿ありがとうございます!
    細かい作中の設定には先に指摘のあるとおり引っかかるものを感じなくもなかったですが、お稲荷さんの色気と可愛げで、最後まで夢中で読ませていただきました。

    男女の人物の絵の魅力はもちろん、背景や服装も一切手を抜かずに描いてらっしゃるのが、江戸時代という現代に生きている人は誰も見たことのない時代設定や人外である主人公の存在に対しても、読者にリアリティを感じさせてきちんと物語に没入できるようになっており、そういった細部への拘りにも好感を持ちます。
    お絹は吉原に売られるのを免れましたが、この画力と細部までの描き込みようを拝見すると、同じ江戸時代でも、今度は吉原の物語とか違う江戸時代のお話を描いてもきっと面白いものを描いてくださるだろうなとか、もっとファンタジーに寄せたお話を描かれてもきっと面白いだろうなとか、良き原作と編集者が引き合わせられたら素晴らしい作画をしてくださるだろうななどといった想像も、この1作品で掻き立てられるものがありました。

    惜しむらくは若干全体的に細々している印象もしますので、鉄三さんはご自分の持つ絵の魅力を信じて、読者にドヤッと大きく見せてあげるシーンも積極的に取り入れてもいいのでははないでしょうか。
    たとえば自分だったら、京へ行くかと提案したあとの「人ではなくなるが、腹もへらず病にもならず、ずっとその若く美しい姿でいられるぞ」というコマとその次の「お前の望みではないか」のコマの2コマで1ページ使ってみるご提案などを差し上げたくなります。

    2021/11/25 00:49
  • 読ませます!
    すごく上手だなあとただただ感心しながら読み終えました。
    作画志望ということでは、充分に実力を見せてくださっていると思います。
    (「くるっ」と目を剥いて失神する場面、いいですね!)

    物語としては、お稲荷さんの能力という過去の作品世界でのルールがよく分からず、今ひとつ乗っていけなかったところもありました。
    物理的にお社の扉を開けることができるのに、「見えるのか?」はどうなのだろう……などと、いちいち引っかかってしまったのです。

    娘さんを京へ連れていくくだりで、そこまでの細かいストレスをひっくり返すクライマックス場面が見られるのかと思ったらそうでもなく――というのも残念でした。
    これはタイトル通りの展開なので、勝手にものすごいどんでん返しと絵面を期待した私が間違ってはいたのですが……。

    入りやすいディテールで、でも話の大筋では凄い大嘘をついてびっくりさせる、というドラマ作りの常道に挑んだ作品も見てみたいな、と感じました。
    いずれにせよ力作のご投稿、ありがとうございました!

    2021/11/22 01:56

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