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超一流原作者・樹林伸先生に聞いた『MANGA オーディション〜樹林伸プロデュース〜』#1 (2021.03.02) 総合

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『MANGA オーディション〜樹林伸プロデュース〜』

超一流原作者・樹林伸先生に聞いた
『MANGA オーディション〜樹林伸プロデュース〜』への意気込み、
そしてマンガ家志望なら絶対に知っておきたい樹林流マンガメソッドって?

 

 

「金田一少年の事件簿」「探偵学園Q」「サイコメトラーEIJI」「BLOODY MONDAY」――。数々のメガヒット作品を手掛けた樹林伸先生があなたのために原作を書き下ろし、そして連載&単行本化が確約されている夢のようなオーディションプロジェクト『MANGAオーディション~樹林伸プロデュース~』。

今回は、樹林伸先生に『MANGA オーディション〜樹林伸プロデュース〜』への意気込み、そして作画担当に求めていることや2月19日からスタートしたイラスト審査で重要視していることについてお話を伺いました。

そこから見えてきたのは、オーディションに参加する方だけではなくマンガ家を目指す方なら絶対に知っておきたい樹林流マンガメソッドでした。

 

 

超一流原作者・樹林伸先生に聞いた『MANGA オーディション〜樹林伸プロデュース〜』


―『MANGA オーディション〜樹林伸プロデュース〜』いよいよ始まりましたね!早速ですが、作画担当は原作者と息が合わないと一緒に作品を作っていくのは難しいと思うのですが、樹林先生が作画担当に求めていることってなんですか?


樹林:まず、今回の作品がバディものミステリーなのでかっこいい男の子を描ける人が良いですね。そして、顔だけではなくキャラクター性を描き分ける能力を求めています。マンガ家は芝居の世界で言うところの「役者」ですからキャラクターをしっかりと演じ分けて欲しいです。


キャラクター性というのは今回のイラスト審査でも重要なポイントなのでしょうか?
 

樹林:もちろんです。絵がうまいことや基礎的なデッサン力も大事ですが、絵から伝わってくるキャラクター性を見たいと思っています。キャラクター性というのは具体的に「表情のバリエーション」そして「目力」のことです。探偵が活躍するミステリー作品だと、容疑者や犯人の表情の変化は物語を左右するくらい重要なんですよ。だからこそ、話が進むにつれて変化していくキャラクターの気持ちを的確に表現をする技術が求められます。そして「目力」についてですが、これはマンガの中に読者を引きこむ要素の一つです。もし、自分がマンガを読んでいて突然キャラクターが自分をバシッと見つめるようなシーンがあったら...。ドキッとしませんか?(笑)
このようなシーンを「読者への目線」と呼んでいるのですが、これを入れることで読者の反応が変わってくると思うんです。今回のイラスト審査のお題は「探偵と助手」なので、例えば2人の内どちらかが目線を外していて、1人だけこちらをバシッと見つめているという表現も良いですよね。
イラスト審査と言いながらも「マンガ」だと思って描いてほしいです!
 

―表情のバリエーション...!これは練習や経験の数で磨かれるものですよね。おすすめの特訓方法ってありますか?
 

樹林:鏡を見ながら表情をとにかく研究することですね。実は、表情のバリエーションってマンガでもリアルでもあまり変わらないんです。驚いた時、嘘をついた時、笑った時、それぞれのパーツの配置や顔の角度がどう動くのかを自分の顔で良いので鏡を見ながらとにかく研究して描くんです。そうすることで自然と表情のバリエーションが増えて行きます。
 

―表情の研究はオーディションに参加する方だけではなく、マンガ家を目指す方全員にぜひ実践してみてほしいですね。ちなみに樹林先生は、今の時代でマンガ家を目指すには何が一番大切だと思いますか?
 

樹林:今も昔も関係なく「ガッツを持つこと」が大切だと思っています。具体的には高い目標を置くということです。今、僕が作品を作る時に一番に考えていることが「世界で通用するかどうか」なんです。作品を作る時に「日本にとどまらず世界で通用するものを作るんだ!」という意識を持つのと持たないのでは、面白さが全然違ってくると思います。
 

―高い目標を置くことって大切ですよね。世界で通用する作品を作るにあたって意識した方が良いことってありますか?
 

樹林:海外受けを狙って無理矢理作品に手を加える必要はないと思っています。ですが、日本はもちろんグローバルな場で嫌われる表現ってありますよね。例えば差別的な表現がそれにあたりますが、そういった表現の感覚については自分なりに勉強して配慮した方が良いと思います。
とにかく「世界で通用する作品を作るんだ」という強い意識があれば必ず面白い作品が生まれます。その強い意識があるのであれば、作品の内容はドメスティックでも構わないと思っています。例えば、Netflixの「全裸監督」はかなりドメスティックな内容で日本人にしか伝わらないかと思っていたのですが欧米でとても人気が出たんです。面白い作品はどこでもウケるんです。
 

―「世界で通用する作品を作る」という気概も大事ですが、今の時代と言えばSNSやネットの普及によって、マンガ家個人が知名度や拡散力を得ることができる時代になりましたよね。樹林先生はSNSやネットをどのように活用していますか?
 

樹林:僕もTwitterのアカウントは持っていますが、自分の近況や趣味のワインについて発信するくらいで、作品について語ることはないです。ネット上では偏った意見が拡散されてしまうこともあり、信頼できる情報源がないことも多いです。その情報に流されて、自分の作品の軸や表現したいことがぶれてしまうことがないように気をつけたいですよね。
 

―SNSやネットの言葉に振り回されるより、信頼できる編集者さんや自分と目一杯向き合う方が良い結果に繋がるかもしれないですしね。最後の質問になりますが『MANGA オーディション〜樹林伸プロデュース〜』への意気込みをお願いします!
 

樹林:「樹林と組んで一発当ててやるぜ!」くらいの気持ちできてください(笑)
そして、最初から完成形を目指すよりもあら削りでも良いから個性を出してください。僕は参加者の弱点を削るだけの面白くない仕事はしたくないと思っていて、むしろ良いところを伸ばして一緒に素晴らしい作品を作って行きたいと思っています!
なので、参加者のみなさんにはあら削りでも良いので僕にどんどん個性見せてください!

 

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インタビューから見えてきたのは、今まで沢山のヒット作を飛ばし続けてきた樹林先生だからこそ分かる独自のマンガメソッド、そして個性を歓迎し一緒に素晴らしい作品を作っていきたいという元・編集者の経験からくる情熱でした。

『MANGA オーディション〜樹林伸プロデュース〜』は、プロアマ経験など不問、どなたでも応募可能。超一流原作者・樹林伸先生と一緒に作品を生み出すまたとないチャンスを掴んでみませんか?

(ライター・ちゃんめい)

 

 

樹林 伸
漫画原作者・小説家・脚本家。
漫画編集者として『シュート!』・『GTO』などに携わる。
原作者として『金田一少年の事件簿』・『BLOODY MONDAY』・『サイコメトラーEIJI』など大ヒット作を多数手がける。

 

MANGA オーディション〜樹林伸プロデュース〜
優勝者に樹林伸原作の女性向けミステリー漫画の連載を担当してもらうオーディション企画。「なかよし」・「パルシィ」内で連載&単行本化確約。

◆第一次審査 3月31日(水)まで

課題:イラスト審査 「探偵と助手」オリジナルイラスト

◆詳細はこちら
https://illust.daysneo.com/award/manga_ods.html

 

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