プロフィール

経歴

講談社に新卒で入社して二十数年になります。うち漫画編集歴は半分程度。長く書籍編集をしていました。

かかわった主なメディアは、アフタヌーン、Web現代、選書メチエ、メカビ、アフタヌーン新書、g2、ビジネス・一般書、COURRiER Japon、ブルーバックス、コミックDAYSなど。いわゆるメインストリーム的な仕事をしたことはありません。この雑駁な経歴が誰かの役に立てばと願っています。

関東開催の大半に1人で外野席に向かうカープファンですが、仕事にそのへんを持ち込んだことはほとんどありません。ただし、野球興行時は諸々の反応が遅れること、あらかじめお詫びします。

担当作

これまで立ち上げにかかわり、単行本化された漫画を記します(引き継ぎ作品は含めていません)。

『緑の黙示録』(岡崎二郎)、『ラブやん』(田丸浩史)、『ディスコミュニケーション精霊編』(植芝理一)、『おひっこし』(沙村広明)、『漢式青春ばくはつ劇場』(美川べるの)、『ブラム学園!』(弐瓶勉)、『ザリガニ課長』(そにしけんじ)、『吉田家のちすじ』(中島守男)、『ファンシーGUYきゃとらん』(くぼたまこと)、『地雷震 diablo』(高橋ツトム)、『パラダイスレジデンス』(藤島康介)、『ヒレフシ』(本田透+銅☆萬福)、『喪男の社会学入門』(千田有紀+カラスヤサトシ)、『バーサス!』(和田依子)、『アストライアの天秤』(竹内一郎+小川悦司)、『まるまる動物記』(岡崎二郎)、『たおれて尊し!』(尾玉なみえ)、『ZOMBIEMEN』(岡エリ+樹崎聖)、『夢幻ウタマロ』(永井豪)、『シドニアの騎士』(弐瓶勉)、『少年式少女』(和田依子)、『雪月記』(山上旅路+猪熊しのぶ)、『斬り介とジョニー四百九十九人斬り』(榎本俊二)、『侍父』(錦ソクラ)、『ほぼ0円ペット』(そにしけんじ)、『東京世界メシ紀行』(いのうえさきこ)、『一晩でわかる中学数学』(端野洋子)、『ワケあって社長令嬢に拾われました』(灯)、『魔王様は結婚したい』(諏訪符馬)、『潰国のユリウス』(湯水快+山座一心)、『リバーベッド』(磯部涼+青井ぬゐ)、『逢いたくて、島耕作』(弘兼憲史+諏訪符馬)、『俺の初恋の人が兄とフラグを立てまくってつらい』(端野洋子)、『恥を知れ、方城あやめ。』(森丸)、『ザ・キンクス』(榎本俊二)、『かゆうま』(坂木原レム)、『頂のリヴィーツァ』(山座一心)


現在は引き継ぎとして、『望郷太郎』(山田芳裕)、『猫奥』(山村東)の担当編集もしております。

メッセージ

世界はもっと豊かなはずなのに、味わえていないものが多すぎる。その一部なりとも誰かに伝えることができれば──。ノンフィクション畑で長く編集をしてきた身ですが、いつもそんな思いを持って働いてきました。

漫画という大変な営みに挑戦しようとしている人なら、多かれ少なかれ同じような思いを持っておられるのではないか、と期待しています。
なにしろ「意外な人間性」も「ヤバい景色」も「キレキレの罵倒」もみんな世界の驚異の一部なのですから。

リンク

新着メッセージ

  • 面白いですね!
    キャラクターの出し入れの巧みさに嘆声すら漏れました。
    見事です。

    新人賞で何かの賞には入るレベルなのは間違いないでしょう。
    なのでこれが連載企画の1話目になるか、と考えた前提で、以下に気になったところを少し書きます。
    失礼な要素を含むことあらかじめお詫びしますが、そんなツッコミのもっと上を行く『描きたいもの』があるようにもお見受けします。
    担当希望を入れますので、打ち合わせをしてもいいということでしたらご検討いただければ幸いです。

    ・ユウとレイのキャラクターがフワフワしていて(何ができて何をしたいのか見えないので)、キャラクターが読み筋につながりにくい構造に見えました。現状では『笑ゥせぇるすまん』から続く、ミステリアスな語り部が読者の思いの及ばないところで事態を動かす……という(すみません)古い構図に見えてしまいます。
    また2人出すなら、2人いる必然性が見たかったですが、役割分担もよくわからなかったのが残念でした。

    ・今回の犠牲者、加賀が「嘘ばかりつく」理由の本当のところまで迫れていなかったように思えました。いろいろ引っぱった割には、普通の懲悪ものに留まっているようで。自分を罰したいからあのような行動を重ね、ラストの破滅は本人が望んだものでもあった――くらいの構造を持つ物語まで、青年誌の読者は知っています。なので、これからのエンタメを提供する側は「その先」まで見すえたうえで驚かせてほしかったな、と。

    2023/10/02 17:17
  • 精力的なご投稿、ありがとうございます!
    拝読していると、8ページ漫画などでいわゆる「画文一致」になりきっていない箇所が散見され、それゆえに伝わりにくいところもあるかな、と気になりました。

    ですがいずれもエンタメをやろう、一見さんに楽しんでもらおうというサービス精神が存分にうかがえたので、心強く感じています。

    今後の作品作りに向けての課題ということだと、キャラクター性の弱さが目につきました。

    基本的にはアイディアを一発盛り込んでキャラメイクが終わっているように思えたのです。
    「美青年に付き合える人生とそうでない人生」というテーゼを持っている人間が主人公、というとオリジナリティがあるように見えますが、実はそれでは足りません。
    その先、どんな行動原理に基づいて動き、そのせいでどんな驚くべき事態が起こるのか、が見たいのです。

    今作の主人公はもともと何がしたい奴だったのか分からなかったので、流されるままに彼氏に愛されたくて悶々とするだけ、言ってみればオリジナリティの少ない行動をするだけの主人公になってしまいました。

    これでは「読める」漫画になっても、「爆発力のある」漫画にはなかなか行き着けません。
    必然的に、派手なギミックやらすごい画力やらが集まってくる新人賞のコンペでは埋もれてしまって上に行けない……ということになってしまうでしょう。

    すでに「面白がってもらいたい!」という強い意欲は作品から感じ取れるので、キャラクターが何を持ち合わせ、何を思考し、どう行動し、その先に何を得て何を失うのか、それらの組み合わせすべてで読み手を驚かせるよう、ぜひ練ってみていただければと思います。

    現状では他作品も「持ち合わせ」の部分にしか強いオリジナリティは見出せませんでした。すみません。
    ですが、各要素が他の人でも考えられるものだったとしても、組み合わせの妙ですごいことになるかも知れません。

    キャラメイクをめぐる試行錯誤の成果がどんなことになるか、楽しみにお待ちしたいと思います。

    2023/08/27 14:15
  • これは楽しい漫画でした!
    もし本作を楽しんで描いておられたのなら、その「楽しさ」の一部は確実に読者に届いたと思います。

    背景のディテールや野球のフォームなど、絵的なところの改善点は自覚されているでしょうからことさらには申しません。
    今からできることとして、変形ゴマの多用をやめるのはおすすめしたいです。

    人物のカラミをみせたりアングルをつけたいときなど、変形ゴマを使うと効果を増すことができるように思えるかも知れませんが、実際には多用することで効果は消え、読者が何か読んでいて不安になってしまうことが多いです。

    一方で、これからの描き手の方は、できるだけスクエアなコマ割りの中で最大限の効果を発揮できるよう試行錯誤することで、上達も早くなる様子をよく見てきました。
    (スクエアなコマ割りには縛りプレイ的な効能もあるのでしょう)

    キャラクターの言動や目的意識の示し方などは、すでに「ならでは」のものを出せているようにお見受けするので、このまま多様なモチーフに挑みながら、上達を重ねていってくださればと願います。
    ご投稿、ありがとうございました!

    2023/08/22 01:33
  • 私と同じ歳の主人公に魅せられ、つい読みふけってしまいました。
    正直申して、絵の説得力がまだ足りないので、この設定を呑み込むのが初見では難しいかな、という感想は持っています。

    一方で、読んでいると『銀牙』の開始はたしかに6年の頃だった気がするなあ、など、昭和ディテールの作り込みに感服している自分もいます。

    一番の課題は、この4話までが結局のところ説明に終始しているように見える、というところでしょうか。
    ムライ粒子の設定の開示や、過去に戻ることでの歴史改変の影響の解説といった、「読者が楽しむための前提知識」の出し方も、この順番がベストのようには見えません。
    最初に出てきた市役所の人たちは、言ってみれば「前提の前提」を説明するだけのキャラでしたし、手続き段階で遠回りさせられている感がどうしても拭えなかったです。

    ですがテンプレに頼らず新しい世界を切り拓こうという野心は充分に感じますし、私自身はこの先も楽しみに追っていこうと思います。
    ご投稿、ありがとうございました!

    2023/08/22 01:20
  • そうか、金髪青目ソックスガーターショタは実在したんだ!(感激

    いやーすごい漫画でした。大好きです。

    ただ、コメディ作品として楽しむにしても、官能漫画として楽しむにしても、どちらの方向でも行き当たりばったり感がどうにも気になってしまって楽しみきれなかったのも正直なところです。

    ならば無軌道ギャグで行く、というなら、オチの仕込みだけでなく、そこに向けたくすぐりも入れてほしかったです。

    つまり多彩な要素をうまく詰め込んでいるだけに、今作に関しては楽しみ方が分からないまま読み終えてしまった、というのが正直なところです。

    できたら「官能漫画だと思わされて読み進めたらギャグ漫画だった!」という感じで驚かせるとか、せめて2つの方向性に絞って、その上でミスリードを楽しめるような構成を作ってくれたらよかったのに、と願う次第です。

    とは申せ、描きながら上手くなっているような気配も感じ取れ、まだまだ完成度を上げていく過程なのかな、とも見えます。
    なので、どんどんお持ちの「自分ならではの面白がらせどころのツボ」にノンケの人を引き込んでくれるよう、多くの線を引いて原稿を描いていってくださればと思います。
    楽しみにしております!

    2023/08/22 01:04
  • 力作のご投稿、ありがとうございます!

    すでに各社に担当がついておられていると経歴にあるので、「編集者はまた同じことを言う……」と思われる気がしますが、やはり申し上げずにはおられません。

    詰め込みすぎです。
    これだけ多くの「生きた線」で画面を埋めることができるのに、このままではその成果が読者に伝わらないです。本当にもったいないです。

    読み切り企画の「売り」を、シンプルなものにまで煮つめてから、その「売り」を最大限に際立たせるように描く。
    これができれば、劇的に間口が広がってくると思います。

    もちろん、シンプルな「売り」を提示するのは勇気がいることで、どうしてもいろんな要素を盛り込んでカバーしたくなるのも人情だとは思います。
    ですが、世間で売られている多くの作品が、タイトルにその「売り」を反映させて勝負しているのも事実です。心ない人に「馬鹿なタイトルだなあ」「一発ネタみたい。ダセえなあ」などと言われながらも、先行の作者たちは、そのタイトルで勇気を持って描ききり、結果として商業作品を成立させてきているのです。

    他の作品でも、身体を張って大きな目的に挑戦する魅力的な人物を丹念に描いておられるとお見受けするので、魚谷様も「タイトル倒れ」「出オチ」と思われるのを恐れない、シンプルな面白がらせどころを提示する作品を作れるはずです。
    楽しみにしております!

    2023/08/22 00:49
  • かなり実績のある描き手とお見受けします!
    神に頭ポムをされる話とかはじめて見たかもしれません。

    惜しむらくは、語り手でもある主人公が何をしたい人なのか、この4ページでは知ることができなかった点でしょうか。
    現時点では、ただツッコミをするだけの位置に置かれているように見えるのです。

    それだと、この先を読むための原動力が、「神がどんな変なことをして、それにどうツッコミを入れるのか」というものになってしまいます。
    そうなると、神の側もこじらせ恋愛しかしていないキャラに見えるので、ボケ役としての期待感は薄くなります。
    これでは続きに多くの読者がつくのが望みづらくなってしまうでしょう。

    「アドバイス希望」タグがあったので、率直なことを申して失礼しました。
    シチュエーションを作る力は十二分にお持ちと思うもので、もう一歩先、キャラクターの行動原理に牽引させる物語が見られたらと希望を申し上げた次第です。
    ご投稿、厚く御礼を申し上げます!

    2023/07/24 01:59
  • 気持ちのいい作品ですね。
    キャラクターを短いページで印象づけることに成功しているので、ストレスなく楽しむことができました。
    (布施の名前を何で8ページまで出さなかったのには疑問ですが)

    ですがギャグとストーリーを同時にやるのは難しいなあ……とも感じています。

    本作でいうと、フンドシ野郎・布施の思考や行動は奇矯ではあるものの、現実にあり得る範囲で、つまりリアリティラインの範囲内に収まるよう、丁寧に描かれています。
    なのにクライマックスの合体フンドシ強制技のところだけ、リアリティラインを大きく踏み越えてギャグをやっている。ですがこれは効果的ではないです。

    つまり前フリなしで異常事態が示されたわけで、これでは多くの人は笑うのではなく引いてしまうでしょう。

    現実世界でコントをやっている漫才コンビが、演じている途中で宇宙人に変じたりしたら、観衆は爆笑どころではなくドン引きからの阿鼻叫喚になるわけで、「唐突なリアリティラインの無視」をやっている本作は同じことになっているように思えるのです。

    リアリティラインを破壊するなら徹底する、そうでないならルールを早めに読者と共有させる。
    安心して笑える漫画は、最初にこうした足固めの作業ができています。このあたりを検討いただけたら嬉しいです。

    いろいろ申しましたが、すでに高いレベルの作画と演出の技術をお持ちとお見受けしたもので、もう数段ランクアップできたらと願って以上を記した次第です。
    ご投稿、ありがとうございました!

    2023/07/24 01:43
  • キャラクターの感情表現、動かし方が達者ですね。
    いい描き手だな、と楽しく過去作品ともども拝見いたしました。

    おそらく多くの編集が同じことを言うでしょうが、栗崎さんの作品は描きたい場面を出すことを優先して作られているようにお見受けします。

    キャラクターにどんなことをさせたいか、どんな葛藤を乗り越えてどう変わってもらいたいか。こういったところでもっと期待感を持たせる作りにしてくれれば、オリジナルでも充分に戦える漫画が作れるのではないかと期待しています。

    おそらく少年誌的な舞台設定で描かれるのを得意とされているようなので、青年誌の当方は担当希望を出さず、多くの編集の目に留まるようコメントのみ残しました。
    引き続き読めること、楽しみにしております!

    2023/06/28 15:34
  • 面白かったです!
    私はオチが予測できなかったので、初読では完敗でした。
    再読すると、このオチに持ってくるために計算して作った感がすけて見える気がしてしまいましたが、初見殺しという意味では成立していると感じます。

    とはいえ、オチの絵のインパクトを生かすためとは言っても、着ぐるみを着て告白という展開はリアリティレベルが下がって残念でありました。

    策を弄しても駄目なら正面突破、ただし自分なりの……という展開だと思うのですが、その「自分なり」をやり過ぎて正面突破感がなくなってしまったのではないかと。

    いずれにしても、キャラクターの行動原理がユニークかつ明快なのはとても大事なことで、それができているのは評価できると思います。
    ここからリアリティラインを維持しながら読者の想像を超えてくるのは大変かと思いますが、組み合わせの妙や意外なギミックの使いかたなど、やれることはまだあるはずです。
    ぜひ引き出しがまだまだあるところを見せていただければと存じます。
    ご投稿、ありがとうございました!

    2023/06/19 02:54

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