編集者メッセージページ

  • 異世界モノの話ながら、主人公に「周りの人に合わせないと孤独になってしまうが面倒くさい」というリアリティある悩みがあるのがいいですね。

    ミステリアスな左前さんのキャラクターにも惹きつけられるましたし、「人攫い」もじわじわくる恐怖があって、主人公がどうなってしまうのか気になり、ついついページをめくらされてしまいました。

    ひとつだけモヤっとしたのは、冒頭の主人公の悩みがどうなったのか、よく分からなかったことです。
    「周りの人に合わせる面倒臭さから解放されたい」というのが、この話のテーマだと思うのですが、異象世界に入り込んだことで、主人公の悩みが多少なりとも解消される構造になっていると、よりカタルシスが生まれるのではないでしょうか。

    以上になります。
    ご投稿ありがとうございました。

    2019/02/22 22:53
  • 雲の影が異世界への入り口になっていたり、変な薬を飲まされたら足が管になったりと、発想にオリジナリティがあって楽しく読めました。薬を渡してきたやつの「やばさ」もなんとなく伝わってきて、演出がお上手ですね。左前さんのキャラクターや表情にも魅力を感じます。異世界が繫いだ友情、いいお話でした。

    ネーム原作者志望のタグをつけていらっしゃいますが、この世界観は田口さんご自身が原稿に表現なさったほうが、一番構想に近いものを表現できると思います。その辺は完成原稿の見本がないので、判断はしにくいところではありますが…。

    最後に、本当にどうでもいい指摘をひとつ。冒頭で「素敵に見えた」左前さんの表情、描かれているのは左前さんの“右顔”なんですよね…。主人公から見ると左なんですが、左前さんにとっては右なんです。これ、何か後半での大きなドンデン返しに使うネタかと思って読んでいました(笑)。たとえば鏡面世界のお話だと、上手く使えそうなんですけどね。

    2019/02/22 13:57
  • 出てくる大人のセリフが総じてひどい。主人公は心根の優しい子なのに、どうしてこんなに追い詰められてしまったのでしょうか…。

    世界から拒絶されていると感じる少女が、自分を認めてくれる人と出会い、生きる気力を取り戻すという、感動的な作品でした。指切草の群生地を傷だらけになりながらも突き進む姿、とても力強くてかっこよかったです。

    物語としては、もう少し救いがあると読後感が良くなったと思います。ロィエが死んでしまっていますからね…。70ページ弱でなかなかのページ数ですが、読んでいてそれほど長く感じなかったのは、見せ所をしっかりと意識したコマ割りでメリハリがきいており、読みやすいネームだったからでしょう。正直、もうちょっと短くできるといいかな、とも思いますが(笑)。

    2019/02/21 23:26

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