君はやさしさをくれるへのメッセージ

まず扉絵の華やかさに惹かれて読み始めましたが、めくって２ページ目に登場する主人公の色っぽい伏し目とのギャップにやられました！
主人公のP20の慟哭するシーンからのP27のまっすぐな笑顔にはとても感動しました。
それとP18の不登校をやめて教室に現れた時の中学時代のヒーローくんがとにかくカッコ良かったです！　「俺が俺を貶めていた」というセリフもぐっときました。
反面、高校生のヒーローくんは描き込みが少なくあっさりとしていて（特に髪の毛）、さらにせっかくいい表情をしているのに前髪が長くて顔の半分が隠れてしまっていて、もったいない！という印象を受けました。

ストーリーとしては、最初はこの二人の恋愛ストーリーを期待しながら読んでいたのですが、P７で「痴漢」の話が出てきたところで話の方向性が急に変わったと感じました。男の子の言葉に救われ勇気をもらい、問題が解決したことは良かったのですが、最後に男の子の視点で主人公との出会いについて語って終わるなど、エピソードがバラけてしまい最終的に何を伝えたい漫画だったのかがぼやけてしまったように思います。

魅力的な絵柄と強い表情が描けるのは大変大きな武器になりますので、ぜひ次はそれを生かしつつ、もっと恋愛ものに寄せたお話も読ませていただけたらと思います。
またの投稿を心から楽しみにしております！

君はやさしさをくれるへのメッセージ

主人公の感情量が溢れだす瞬間、表情に迫力がありました！
引っ込み思案な主人公に対して、飄々とした男の子というカップリングも楽しく読めました。

軽いノリでしゃべっているのだけど、セリフの内容は的確で、主人公への思いやりに溢れた男の子がかっこよかったです。
この二人の出会いが最後に描写されていましたが、順位表に花を飾り付けるエピソードは主人公の人間的魅力がしっかりと伝わる良いエピソードでした。

一方で、最後のエピソードが明かされるまで、2人の動きのある交流が少なく、セリフに偏った文字を読ませる漫画になってしまっていたのは惜しかったですね。
リアルタイムのキャラらしい交流エピソードを練られると、絵としての動きも出てきて、読者を飽きさせない構成にできたと思います。

ぜひがんばってみてください！

君はやさしさをくれるへのメッセージ

自分に自信がない…、悩みを抱える主人公を、欲しい言葉と気づきで救ってくれる男の子！　登場のインパクトはもう少しあると良かったですが、とってもかっこよかったです。
主人公の心情も良く捉えていました。特に、電車を逃してしまうシーン、リアリティがあって◎。感情移入してしまう人も多いと思います。
一方で、話しているばかりで画面が単調に見えてしまうので、もう少しこの二人の関係性が深まるエピソード・シーンが見たかったです！