編集者メッセージページ
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読ませる作品ですね…! ネーム(セリフ)量多めですが、最後まで一気に読んでしまいました。 設定や、キャラクターの配置、意外性の出し方など、ストーリーテリングがお上手だと思います。主人公を甘やかさず、いじめ抜いているのも素晴らしいと思いました。 と同時に、もう少しこの作品は楽しみ方を強められそうだとも思いました。この作品の場合、胸のすくような復讐を楽しむか、あるいは傷ついて破壊された感情が再生していくさまに感動する、という楽しみ方が提供できそうです。現状ですと、復讐譚としては先輩を出し抜く過程が甘く、再生譚としては、感情の掘り下げが甘いと思いました。(前作との兼ね合いがあるのかもしれませんが、あくまでこの話単体に対して) この辺りを改善できれば、より印象強い作品になる気がします。
2018/06/01 21:41 -
どのお話にも短いページなのにクライマックスが用意されており、伝えたいテーマが充分伝わりました。
読みやすさも、さすがデビュー済みという感じです。
ただし、感動はすれど「泣く」までに至らなかったのは、キャラたちの演技的な素振りに原因がありそうです。
深掘りすると、いずれにも共通するのは「昨日まで」を感じないということです。
彼らがあたかも今この状態で生まれてきたような、ストーリー展開のためだけに生きているような感じを受けました。
短いページでも長いページでも、
「今まで」と「これから」を感じさせるキャラクター作りを意識していただければと思いました。
絵柄にも展開にも、本橋さんにしかなしえない何か武器を見せていただきたいです。思いっきりトゲトゲで、荒削りでかまいません。
「この作品大っ嫌い!」という読者が生まれるくらいの覚悟で、本橋イズムを見せていただきたいです。
「嫌い」の10倍、「好き」は生まれます。
僭越ながら私見まで。2018/05/18 23:02