編集者メッセージページ
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実話にフィクションを混ぜつつエッセイ風に描写した、とのことで
きちんとエッセイに淡々と描くことが出来ていたので
ひかこさんの目論みは成功ですね。
一体どこがフィクション部分なのでしょう‥‥!
ただ、そこはかとない違和感を抱きました。
謎を解き明かすミステリー的な内容から始まり、
その後白昼夢の意味が明らかになるのはとてもドラマチックな展開です。
ですがエッセイの手法を用いているため、
せっかくのドラマチックな展開が目立たない見せ方になっていると感じました。
この違和感、齟齬によって「白昼夢」っぽさを演出しようとしていたのだとしたら
むしろ大成功なのかもしれませんが、
「自殺という選択は悲しいけどせめて少しでも幸せであってほしい」、
でもそう考えること自体が
主人公にとってストレスではないかとも思うので
感情を廃し、淡々と事実を描くエッセイの描き方ではないほうがいいのではないでしょうか。
内容だけを見れば
とても面白い物語だったと私は思いました。
2019/06/08 02:35