編集者メッセージページ
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ものすごく面白かったです!
まず「茎身離さず」というセリフに心を掴まれて、
「妖精は人間と同じあの世には行けない」という設定に
完全にこの作品の世界にのめり込みました。
ここまでで実に3ページ。すごく読者を惹き込む導入だと思います。
このふたりの過去編を、別立てて読みたいくらいでした。
もちろんそのあとの本編もとても楽しんで読みました。
「クロユリ」「妖精」「人間」などの設定がしっかりしているので、
話の分かりにくさはあまり感じませんでした。
とにかく続きが気になって読み進めていけました。
終盤が駆け足とのことですが、
読者が感情移入する目線のキャラクターが実は〇〇だったという
大仕掛けをしているので、むしろこれくらいで良かったと思います。
今回は、上記の大仕掛けが非常に良く機能しているので、これで良いと思うのですが、
次は最後まで目線のキャラクターに感情移入して読めるお話を見てみたいと思いました。
カツザワさんが描くそういうキャラクターも、きっと素敵なはずなので。
ぜひ担当させていただき、カツザワさんの作品作りのお手伝いをさせていただければ
と思っておりますので、何卒よろしくお願いいたします!
2018/11/05 00:59 -
完全に騙されました!まさかそう来るとは…!
読者をミスリードする能力って、わりと構成の問題が絡んでくるので最初から持ってる人はあまりいないのですが、わずか19歳でこれを描いてしまったことに驚きを禁じ得ません。しかもラストがイイ!多少の分かりづらさはありますが、「そんなんどうでもいい!」と思わせるパワーを持った素晴らしい作品でした。
僭越ながら1点だけ言えるとすれば、P.13で「これはやばそ…」というアイカのモノローグが入っているのですが、戻ってきた時点で取り憑かれているなら心理ネームは怪物のハズになるのでやや変です。ただ非常に些末な部分ですし、こういった部分こそ打ち合わせで解消できていくポイントだと思います。
「人間と人間とは違った価値観を持つ怪物のやり取りを描くのが好き」とプロフィール欄に描かれてますが、個人的にはそこにしっかり焦点を当てた作品を読んでみたいと思いました。
今回は構成上視点が「クロユリ→アイカ→お兄さん」という形で動いてましたが、視点をきっちり怪物に絞った話を読んでみたいですね。冒頭のモノローグ「妖精は人間と同じあの世にはいけない」のように、“怪物のゆえの悩み”に感情移入できるような。
ぜひカツザワさんの作品作りのお手伝いをさせていただけると嬉しいです!よろしくお願いいたします。2018/11/05 02:42